形状も材質も特注ならでは
ホームページからご相談をいただいたお客様。
新居に合う食器棚を、今使っているものからあまり使い勝手を変えずに製作したいというオーダーでした。
現地確認の際に既存収納を拝見して、家電のレイアウトをまず確定して構造を検討しました。
その後材質を決める段では異なる材質それぞれに魅力を感じられていたため、良いとこ取りできるデザインをご提案することで決定に至りました。
詳細
吊戸棚と下台を分けたセパレートタイプがベースの構造ですが、ポイントはトースターと電子レンジが収まった中間の収納箱。
使い勝手のご希望から家電を収納する位置が決まっていたため、トースターをどのように納めるかを中心にデザインを複数検討した結果、強度や配線隠しのメリットがあるこの構造になりました。
壁面のコンセントから一部露出で電源を引き、家電収納箱に設けた2箇所の配線孔から内部で電子レンジとトースターに接続できる仕様です。
吊戸棚はトースターの位置を避けて変則的な形状にしています。
左右の観音扉を見比べると左側がやや広くなっているのは、お持ちのホットプレートをすっきり収納できるようにというご希望に合わせているためです。
下台は分別に合わせて複数のゴミ箱を置けるようオープンスペースを広くとって、引き出しはカトラリー用の2つのみになりました。
材質は、扉と引き出しの前板にナラ材を使用して、お好みの色に染色塗装しました。
その他の面材はメラミン化粧板とポリエステル化粧板で、天板は石目調、側面や内部材にはダークグレーの単色面材を使用しています。
引き出しの取っ手は打ち合わせの結果、天板の石目と前板の木目という異なる柄が接する部分が騒がしく見えないよう、はっきり分断できるアルミ製のライン引き手を採用しました。
奇抜なわけではないけれど、自分だけの使い勝手に合わせて作っているから世界で一つだけの特別な家具になる、オーダー家具の良さが活きた事例かと思います。
【オーダーメイド食器棚】
仕様｜ナラ突板ウレタン染色塗装、メラミン・ポリエステル化粧板、ソフトクローズ
寸法｜W1,265 D450 H2,400mm
価格｜約39万円（運搬設置費込み）
2022年12月＠埼玉県,川口市
