“機能性”で作るオーダー家具
以前に製作した、華道教室の作業台の事例を見たお客様から、HPにお問い合わせをいただきました。
ご自宅で和裁のお仕事をされており、その作業台を作れないかというオーダー。
特殊な事例ですが、こういった既製家具にない機能性を追求することができるのもオーダー家具の強いところ…ということで打ち合わせが始まりました。
作業内容に合わせて設計
デザインはシンプルにというご希望でしたが、なにしろ特殊な使い方になるということで、普段の作業内容を伺って必要な要件を押さえた設計にしました。
一つ目は、着物を広げて置くことができる寸法。大きすぎても不便になってしまうため、打ち合わせの際にお客様が腕を伸ばしたときの寸法を測らせていただき、図面に反映しました。
二つ目に、作業中に針を突き刺すことが多いため天板を柔らかい木材にしたい、というご希望。しかし、柔らかくとも何度も突き刺せば激しく消耗するうえ、補修や交換も容易ではありません。そこで天板部分に無垢材をまわしてフチを作り、300㎜四方のコルクタイルを敷き詰めることで、無理なく針を刺せる構造をご提案しました。
天板との接着には弱粘性の両面テープを採用。消耗した面を別の面と貼り換える作業を簡単に行うことができます。
長く効率的に使える仕様に、大変ご満足いただけました。
【オリジナル作業台】
仕様|天然木ウレタン塗装,天板コルクタイル敷
寸法|W1,800×D800×H900
費用|約10万円(搬入・組み立て込)
2019年9月@練馬区,光が丘