生活に合わせたオーダー家具
SNSを見てお問い合わせをいただいたお客様。
ダイニングテーブルのサイズが新居に合わず圧迫感があるので、キッチンに沿ったカウンターテーブルにしてダイニングをすっきりさせたいというご相談でした。
サイズの調整が肝なのでまずご自宅を訪問して詳細を伺ったところ、収納についてのお悩みがあることも判明。ダイニングに置いたサイドシェルフの見た目と使い勝手にあまり満足していないということで、カウンターテーブルと合わせて製作することになりました。
詳細
単にサイズだけ合わせて作るのではなく、最大限お客様の生活に合った使い勝手を実現するのがオーダー家具の勘所です。
詳細にお話を伺ったところ、大きく4つの希望が重要だとわかりました。以下ひとつひとつ、どのように解決したのかを紹介します。
①ダイニングの圧迫感を軽減したい
これは初めにいただいた最重要ポイント。
当初のお話通り、カウンターテーブルにすることでダイニングの余白を増やしました。また、キッチンの幅に合わせると家族4人で使われるのに少し窮屈になるため、いわゆるお誕生日席も活用できるようテーブルの脚を外側に配置しています。
②来客の際は食卓を囲めるようにしたい
次に、カウンターテーブルでは親戚の方など大勢の来客の際に不都合な場面があるだろうという懸念について。
これはテーブルを固定式でなく自由に動かせる仕様にすることで解決しました。普段はキッチンカウンターの下にぴったり収まった状態で使い、必要な時は引き出すことで大人数で食卓囲むことができます。
脚の裏にフェルトを貼ったので、移動もスムーズに行えるようになっています。
③収納を増やしたい
カウンターテーブルを置くことで、付近に置いていたサイドシェルフに替わる収納が必要になりました。検討した結果、テーブル脇の壁面にオープン棚を取り付けることに。この収納、一見テーブルと一体型のようですが、天板と収納の間に数ミリの隙間を設けているため、テーブルを自由に動かすことができるんです。厳密な寸法での製作と自社施工を活かした連携プレーですね。更にテーブル自体にも引き出しを設けて、お子様の文房具等を収納できるようにしました。
④見た目をすっきりさせたい
収納においてもう一つ困られていたことに、電子機器の配線問題がありました。
スマートスピーカーやWi-Fi端末、スマホの充電器等、以前はダイニングの壁面にあるコンセントから電源をとってサイドシェルフ上で使用していました。これを今度は壁面収納に置くことになるわけですが、配線がごちゃついて見栄えを損なうのは避けなければいけません。
構造を検討した結果、オープン収納の下段を各種端末配置スペースとして、マグネット式の背板で配線を隠すことにしました。まず壁面のコンセントおよびLANから、電源を取ります。これを正面のタコ足タップと、キッチン側の側板に開けた配線穴に引っ張ります。タコ足タップの載ったパネルをマグネットで棚に固定して背板にし、端末を置けば完成です。
(端末と接続後、各種ケーブルはパネルの後ろに収まるサイズになっています)
キッチン側の側板には配線キャップを取り付けて、最短距離で端末に配線しています。電源のオンオフは気軽にできませんが、常に電源を入れておくものが大半という条件からこの方法を採用しました。
それから材質にもちゃんとこだわられており、数種類の木材から好みとご自宅の雰囲気に合うものを考え抜いてウォールナットを選択されました。
テーブルの脚部は当初アイアンを検討されていましたが、金額や強度の面から絶対条件でないことが整理できたので、ポリエステル化粧板への艶消し塗りつぶし塗装の仕様にしています。
ご依頼されるお客様にとっても検討するべきことが多いのがオーダーメイドですが、迷われているときはスタッフが要件の整理をお手伝いします。
興味をお持ちの方は、まずは気軽に現状のお悩みをご相談ください。
【オーダーメイドテーブル&ウォールシェルフ】
仕様|ウォールナット突板ウレタン塗装、引き出し内部および脚部ポリエステル化粧板貼り
寸法|テーブル:W2,274 D650 H715mm、棚:W392 D250 1,385mm
価格|約31万円(運搬・設置費込み)
2021年11月@目黒区,祐天寺
*2022年11月追記
材料費の高騰により、遺憾ながら現在は同内容で同価格の実施が難しくなってしまいました。
本記事は仕様の参考としていただき、御見積は別途お問い合わせください。