使えるスペースを、どう使うか。
ピアノのあるお部屋にできる限り多くの物を収納できるようにしたいと、オーダーメイドのご相談をいただきました。
現地でピアノや余ったスペースの寸法を測り、仕舞うものが衣類と楽譜であることを伺って設計を進めました。
ピアノに限らず、既存の家具や確保しなければならない動線等の条件に合わせて、最もご希望に合う形を実現するのがオーダー家具の醍醐味です。
今回も、デザインや使い勝手のご希望から数回の図面修正を行い、納得のいく内容になった時点でご発注をいただきました。
詳細
左側にキャビネット、ピアノを挟んだ反対側には脚の役割を担う格子状パーテーションがあり、上部は楽譜を収めるオープン型の書棚になっています。キャビネットは上段が可動式棚板の収納になっており、棚板を外してパイプをつければクローゼットの使い方も可能な寸法です。
下段は引き出しで、普段お使いの物と使用感が変わらないよう寸法を合わせています。ピアノはメンテナンスのため、上部に最低限必要な空間が指定されており、お客様のご希望を伺いながら何度か調整を重ねて実用的な仕様を模索しました。当初の案ではピアノの右側にも収納棚をつける予定でしたが、既存のオープン棚を使うための動線確保の都合から、スペースを圧迫しないパーテーションになりました。コンセントは設置位置の都合上どうしても被ってしまうので、パーテーションを一部かきこんで取り付け・固定しました。上部のオープン収納は、楽譜を詰めると相当な重量になることから、補強材入りの天板の上に箱を載せる仕様を採用しています。エアコンのメンテナンスに最低限必要なスペースを残して、最大限収納として活用できるよう設計しています。
【特注収納家具】
仕様|タモ突板クリアオイル仕上げ(一部無垢)
寸法|W2,370 D450 H2,200mm
価格|約36万円(運搬設置費込)
2023年9月@埼玉県,朝霞市